37:「音を立体的にイメージする」
6月の練習は、雨の降る、静かなお堂内で。(Kさん、ありがとうございます)
何度か、このお堂で練習させていただいていますが、やはり、仏様の前で弾くのは、緊張感と、非日常感。いつもより、背筋が伸びる気がします。
こういう、空気感とか、温度、とか、色合い、とか。
これを表現しようと思うか、思わないか。
ここが演奏を大きく左右します。
私たちの視覚が、演奏をするときに現実にみているのは何でしょう。
「音符の並んだ楽譜」です。
音の高さ、リズム、強弱、楽語、いろいろと書かれていますが、私はこれを子どもたちに説明するときに
「作曲家からのお手紙なのよ」と伝えています。
だから、お手紙をよく読んで、作曲家があなたに伝えたいことを、読み取って、そのように弾いてあげようね、と。
大人は、子どもよりも人生の経験を積み、たくさんのものを見て、思考力もあるので
作曲家からの手紙に、直接書かれてはいない気持ちを読み取ったり、推測したりできます。
できるはずなのですが、現実に見ている楽譜、に振り回されて、その向こう側にあるものを
見過ごしてはいないでしょうか。
音楽の世界で私たちの視覚が見ていたいものは、決して「音符の羅列」ではありません。
もっと、立体的ななにかです。
特に、今取り組んでいる「展覧会の絵」は視覚的な要素がかなり強い。
音の高さも、リズムも、目の前に描かれた絵を形作る素材です。
その素材を使って、絵を描くためには、これから自分たちが、どんな絵を描きたいのか、
という明確な思いが必要なのだと思います。
だれでもすぐにできるエクササイズを一つ。
「解放弦4本をつかって、いろいろなニュアンスの音を弾く。」
より具体的なお題を設定し、そのお題にあった音を出す。
4本だけで、音の色あいや、ニュアンス、カロリーなど、一体どれだけの異なる音がだせるでしょう。
曲の中で、それをすることは難しいけれど、まず、ストレスのない解放弦で、自分の持つ様々な音色の違いを知る。これならきっとハードルはかなり低いはず!
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